9月4日(水)、斐川地域ネットが「日頃注文しているパンが作られているところを見学・体験したい」との想いから、組合員に参加を呼び掛け、岡山県にあるタカキベーカリーの工場へ見学・学習に出かけました。

 

 タカキベーカリーは1948年、広島の比治山で創業を開始。戦後で食糧不足の当時、ただ空腹を満たすためだけではなく、食事を楽しく、食生活の質の向上に役立ちたいと願い、本当においしく、品質のよいパンのお届けを目指してきました。

 

おいしさの決め手は「水分」

 お話の中で何度も何度も繰り返し強調されたのは、「水分」がおいしさの決め手だということ。焼きたてのパンがなぜおいしいか…それは、パンの水分が抜けていなからなんだそう。だから、生地にしっかり水分を入れることがおいしいパンを作る秘訣だと言います。
 生地をこねるミキサーは「横型ミキサー」と「縦型ミキサー」があり、横型ミキサーは大量生産するのに便利な一方、壁にぶつけながらこねるようになっているため、水分をたくさん入れられないそうです。タカキベーカリーでは、「縦型」のミキサーを使います。手作りのように、下から上へ生地を持ち上げるようにこねるため、生地にダメージを加えず、さらに生地に水分を入れることができます。効率ではなく、手間暇かけ本物の味を追求する真摯な想いを感じることができました。

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製造工程を見学

 残念ながら、写真を撮ることはNGでしたが、パンを製造しているようすををデッキから見ることができました。印象的だったのは、最後は人の手で形成されていたことです。パン本来の風味を大切にするため、あえて手作りの工程を残しているんだとか。参加者も製造工程を見ることに夢中なようすでした。

 

パンづくりを体験

 さて、いよいよ参加者のみなさんが楽しみにしているパンづくり体験です。くるみパンの最後の形成作業と、菓子パンの飾りつけを行いました。
 くるみパンの生地を持った瞬間びっくり!!!想像以上に生地がプルプルで、とっても触りごこちがいいんです!これが、たくさん水分を含んでいるということなのでしょう。
 辛口な先生の指導の元、楽しみながら自分のパンを形成しました。焼き上がるのが楽しみですね!

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おいしいパンに舌鼓を打って

 手作りのパンが焼き上がるまでは、昼食タイム。タカキベーカリーさんのパンをたくさんのディップと共に食べました。お腹も笑顔も満杯です。簡単に手作りできるディップを教えていただいたので、家でもおしゃれなランチが作れそうです!

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パンをおいしく保存するためには…

 また、食パンの上手な保存方法もお聞きすることができました。保存する際も「水分」が重要なキーワードです。冷蔵庫の保存では、パンの水分が飛んでしまうので、1枚ずつラップやジップロックなどに入れ、冷凍庫で保存するのが良いそうです。また、焼く際のコツもあります。それは、オーブントースターを温めてからパンを焼くこと。トースターが温まっていないときからパンを入れると、パンが乾燥してしまうそうです。さらに、冷凍の食パンを焼く時、耳の四隅にちょっと手で水分を加えて、熱したトースターで焼くとさらにおいしくなるそうです。
 ちょっとの工夫で今よりもっとおいしいパンが味わえるので、試したい!と思えるプチ情報でした。

 

最後に、自分たちが形成したパンが、きれいに焼けているのを見て大満足!なんだかパン職人になった気分でした。

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 タカキベーカリーの歴史からこだわり、製造まで見ることができ、とても充実した1日となりました。これからは、もっと注意深く「タカキベーカリー」のパンをカタログで探すようになりそうです。