1月27日(土)に松江、出雲、益田の3か所で“葉とらずりんご”の生産者である小林徹哉さん、宮崎尚彦さん、津軽産直組合事務局の斉藤篤寿さんの3名をお招きして『葉とらずりんご 生産者交流会』が開催されました。交流会では“葉とらずりんご”づくりにかける想いや栽培方法、2017年度の“葉とらずりんご”の評価について報告がありました。

「2017年度は、春先には乾燥してめしべに花粉が付かない状態、夏場は低温と降水量の不足、そして黒星病と、りんごを栽培するうえでは決して良い年ではありませんでした。普通のりんごを作るだけで大変で、実際に、出荷量は前年と比べ半分ほどしか収穫できない園地も多発しました。このような厳しい中でも3人の生産者は、そこそこ評価できる“葉とらずりんご”が作れたと思っています。」との報告がありました。

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“葉とらずりんご”の生産者は3名、小林徹哉さん、宮崎尚彦さん、斉藤信一さんです。小林さんのりんごは11月~12月、宮崎さんは12月~1月、斉藤さんは1月~2月にお届けをしています。実はこのお届けの順番にも意味があるんです。

同じ“葉とらずりんご”でもそれぞれ特徴があります。小林さんの“葉とらずりんご”は果汁が多くてある程度糖度も高く、蜜が入っています。しかし、その代わりに貯蔵性がないので一番初めにお届けします。

宮崎さんの“葉とらずりんご”は糖度と酸味が高いりんごです。しかし、酸味が高いと甘く感じません。小林さんの後に出すころには酸味が抜け、一番おいしい時期にお届けすることができます。

斉藤さんの“葉とらずりんご”は2人の生産者より少し小さく、貯蔵性に優れています。また、宮崎さんと同じく酸味もあるため、酸味が抜けて年明けにお届けするころが一番甘く感じる時期だそうです。

同じ“葉とらずりんご”でもこんなに違いがあるなんて、驚きです!

“葉とらずりんご”は生産者、組合員、職員が一緒になって育て・つくっていくりんごです。

斉藤篤寿さんは「今回はたくさんの『おいしかった』の声をいただくことができました。このような声は感動しますし前向きな気持ちになりますが、もう少し厳しい声があって当たり前だと思っています。厳しい声も素直に受け止めて、組合員、生協と一緒になって“葉とらずりんご”を作ることができたら良いなと思います。」と語りました。

また、出雲支所で行われた生産者交流会では、“葉とらずりんご”を使った焼きりんごを試食しました。お子さんも焼きりんごを食べ「おいしー!」と大はしゃぎ。「いつもママがたくさんりんごを食べさせてくれるんだよ♪」とかわいい笑顔でお話ししてくれました。

交流会後には組合員からの「りんごの購入以外に私たちが応援できることは何ですか?」との質問があり、生産者から「“おいしい”という言葉は漠然としていて、どのようなりんごが“おいしい”のか、私たちが目指すりんご像がまだ明確ではありません。『おいしかった』の声だけでなく、もっとこんなりんごになると良いという要望をお聞きしたいです。その声が目指すりんご像を明確にし、おいしいりんごづくりにつながります。」との回答があり、“葉とらずりんご”の取り組みに積極的に参加していただく姿がありました。

次回の“葉とらずりんご”のシーズンは11月頃です。ぜひ、一緒においしい“葉とらずりんご”を作りあげていきましょう。